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「ホームズゆかりの地」案内:Embankment [ ┣「ゆかりの地」案内]

FSL:Embankment(P19~20)

Embankment駅はテムズ川沿いに位置しています。

1.Craven Street、WC2

「高名な依頼人」

FSLの記載:In The Illustrious Client, Watson mentions that he and Holmes had a weakness for the Turkish bath. Their was the Caring Cross Turkish Bath. It was located in the wedged shaped building where Craven Street joins Northumberland Avenue.

延原訳登場シーン: ホームズも私も、トルコ風呂ときたら目のないほうだった。風呂からあがって、休憩室で汗のひく間、快い疲労のうちにぐったりしてタバコをやっているときは、彼もいくらか口が軽く、よほど人間味をおびてくるのだった。

 ノーサンバランド大通りのトルコ風呂屋の階上に一カ所、ほかとは妙にかけ離れた場所があって、寝椅子が二つならべておいてある。この話のおこりは、一九○二年の九月三日に、この寝椅子にならんで横になっていた時にさかのぼる。

「バスカヴィル家の犬」

FSLの記載:In The Hound of the Baskervilles, Stapleton brought his wife to London and lodged at the Mexborough Private Hotel in Craven Street. He kept her imprisoned in the room, while he followed Dr. Morton (Dr. Mortimar誤植?) to Baker Street, and later, to the Northumberland Hotel.

延原訳登場シーン: ロンドンでの宿はクレーヴン街のメキスボロという特定ホテルだった。これは証拠をつかむため、僕の配下が訪れたホテルだ。そして彼はあごひげなどで変装して、モーティマー医師をここまで尾行してみたり、ヘンリー卿の着いたときは駅へも行ったし、ノーサンバランド・ホテルへ尾行したりして出歩いている間、細君はホテルの居間に監禁しておいたのだ。

(07年5月26日写真追記)


2.Craven (Northumberland) Passage, WC2

「高名な依頼人」

FSLの記載: The women's entrance to the Charing Cross Turkish Bath was through Craven Passage, which in Sherlock's time was called Northumberland Passage. Holmes and Watson's fondness for the Turkish bath was mentioned in The Illustrious Client.

延原訳登場シーン: ホームズも私も、トルコ風呂ときたら目のないほうだった。風呂からあがって、休憩室で汗のひく間、快い疲労のうちにぐったりしてタバコをやっているときは、彼もいくらか口が軽く、よほど人間味をおびてくるのだった。

 ノーサンバランド大通りのトルコ風呂屋の階上に一カ所、ほかとは妙にかけ離れた場所があって、寝椅子が二つならべておいてある。この話のおこりは、一九○二年の九月三日に、この寝椅子にならんで横になっていた時にさかのぼる。

通りの様子です。非常にせまく短い道です。左手前がシャーロック・ホームズパブ、右手の白い建物にトルコ風呂の名残のタイルが見えます。

そのタイルがこちら。釜の跡が見えるという情報もあったのですが、それらしきものは見あたりませんでした。Google Mapでも見てみましたが、小さすぎるのか見つかりませんでした。

トルコ風呂と言えば、「フランシス・カーファクス姫の失踪」の時には、ホームズはトルコ風呂に言ったワトソンにこんなことを言っています。

「バスのことだよ! 風呂さ! 何だってまた、だるくなるうえに高価なトルコ風呂なんかへいったんだ? イギリスふうのにすれば、からだが引きしまって元気がでるのに!」

「この二、三日リューマチの気味で老いこんだような気がするものだからね。トルコ風呂は医者のほうでは薬の代用品だというよ――新しい出発点になる体質の清浄剤とでもいうかな」

 

その後、「高名な依頼人」の事件の際にはすっかりトルコ風呂好きに変わっているということは、ワトソン博士の影響を受けたのでしょうか。

 

ちなみに当時のトルコ風呂の解説はこちらのWikiのページに詳しいです。英国に入ってきたのは1860年で、その後の150年で600件のトルコ風呂がオープンしたそうです。

さらに詳しいサイトを発見しました。こちらのサイトはずばりVictorian Turkish bathsというサイトです。

 

3. In the Footsteps of Sherlock Holmes-London Walks, Tel:7624-3978

FSLの記載: If you want to go with Holmes and Watson when "The game is a foot", try this afternoon walking tour. It covers the Strand, Covent Garden, and the Sherlock Holmes Pub. The group assembles at the entrance to the Embankment Tube Station at 2:30PM every Thursday. Call in advance to see if the time has changed.

ベーカー街に集合するウォーキングツアーの他にも、エンバンクメントに集合するウォーキングツアーもあるようです。こちらも時間があるときに試してリポートしたいと思います。

4. Sherlock Holmes Pub-10/11 Northumberland Street, WC2

「バスカビル家の犬」

FSLの記載: For fans of Sherlock Holmes, this is the pub to visit. On the ground level there is a traditional pub. Upstairs they have a restaurant, complete with a glassed-in replica of the 221B Baker Street sitting room. Originally, the building was a small modest hotel. In 1883, the name was changed from The Northumberland Hotel to The Northumberland Arms. Based on Conan Doyle's description, it is very unlikely that this could have been "The Northumberland Hotel" mentioned in The hound of the Baskervilles.

延原訳登場シーン: 私たちはみんなでそのまわりに額をあつめたが、それは灰いろがかった普通の封筒で、ノーサンバランド・ホテル気付ヘンリー・バスカヴィル卿と下手な字で宛名が書いてあった。前夜のチャリング・クロス局の消印がおしてある。

こちらも有名なホームズパブです。シャーロック・ホームズエールというのがあります。またグッズの販売などもしているので、おみやげを買うのもいいかもしれません。二階はレストランになっていて221Bを再現した部屋を見学することができますが、見学する時には予約を取って食事をして、見学・撮影させてもらうのがマナーかと思います。パブには行ってエールを飲んだことはあるのですが、一緒に食事をしてくれる人がいないので、今回の滞在中にはまだ2階で食事はしていません。(残念ながらクラスメートにも友人にもホームズ好きな人がいないんです。)従って、内部のリポートはまた後日させていただきます。

さて、こちらのパブはヘンリー・バスカヴィル卿が宿泊したノーサンバランドホテルだったということになっているのですが、FSL著者のThomas Bruce Wheelerは大胆にも、記述にあわないため、ここにヘンリー卿が泊まったことを否定しています。では、どこに泊まったのか、ということは次項で説明されます。

5. Northumberland Avenue, SW1

「バスカヴィル家の犬」

FSLの記載: Between where Great Scotland Yard and Whitehall Place run into the west side of Northumberland Avenue, there is a building that once was the Hotel Metropole.

The Metropole is the most likely candidate for being "The Northumberland Hotel" in The Hound of the Baskervilles. In 1888, Sir Henry was there when he received the warning message, "AS YOU VALUE YOUR LIFE...KEEP AWAY FROM THE MOOR." While at the hotel, he also lost a new brown boot, and then, when it reappeared, an old black boot was taken. This gave Sherlock a clue.

延原訳登場シーン:「なあに、つまらないことなんですがね。じつは手紙――というのも変なくらいなんですけれど、今朝こんなものを受けとったのです」
 といって従男爵は封筒に入ったものをテーブルの上においた。私たちはみんなでそのまわりに額をあつめたが、それは灰いろがかった普通の封筒で、ノーサンバランド・ホテル気付ヘンリー・バスカヴィル卿と下手な字で宛名が書いてあった。前夜のチャリング・クロス局の消印がおしてある。
「あなたがノーサンバランド・ホテルに宿をとることを誰か知っていましたか?」ホームズは相手の顔を鋭く見つめた。

(中略)見るとその中央にただ一文『生命を惜しむの理性があらば、沼沢地に近づくなかれ』と、印刷された文字を切りぬいて、一字ずつ糊で貼りつけてあった。

 

こちらの建物がホテルのあった建物です。

このようなプレートがありました。

こちらのビルは元々メトロポールというホテルだったそうで、こちらがヘンリー卿が泊まっていたホテルであるというのがFSLの説のようです。バスカヴィル家の犬のホテル関連の箇所を読み返してみましたが、どこが根拠でこちらとしているのかまでは分かりませんでした。

ホテルはその後、防衛省になり、今では空き家となっているそうです。歴史的な価値などが検討された結果、改修がされるようです。詳しくはこちらのサイトで。

なお、こちらのホテルは次の二つの事件でも登場しているホテルらしいとFSLでは考えています。

「ギリシャ語通訳」

FSLの記載: Mr. Melas, The Greek Interpreter, acted as a guide to the walthy Orientals, who stayed at the Northumberland grand hotels.

延原訳登場シーン: 血統的にいえばギリシャ人だと思うが、すばらしい外国語通だ。裁判所の通訳をやったり、ノーサンバランド・アヴェニューあたりの大ホテルに宿泊する東洋の大金持連中の案内人をしたりして生活している。

「花嫁失踪事件」

FSLの記載:Many Sherlockian scholars also think that The Metropole was the hotel, at which Francis H. Milton stayed in The Noble Bachelor. Today, the closest "grand" hotel is The Royal Horseguards.

延原訳登場シーン:「一流ホテルとは何で判断したんだい?」
「一流の値段からさ。部屋代が八シリングだのシェリーが一杯八ペンスというのは、贅沢ホテルだよ。こんなにとるホテルはロンドンにもそうたくさんはない。ノーザンバランド街の二軒目に訪ねたホテルで宿帳を見せてもらうと、フランシス・H・モールトンという例の頭文字にピタリのアメリカ紳士がまえの日まで泊っていたとわかったが、帳簿を調べてもらうと、あの伝票の控えもあった。」

上記のFSLの最後で、「現在、一番近い”Grand”ホテルはRoyal Houseguard Hotel」と言っていますが、このホテルはこちらのホテルです。

 先日紹介したチャールズ・ヴァイニーの写真集を見ると、ノーサンバランドホテルはまた違ったホテルで、ノーサンバランドアベニューとトラファルガースクエアの交差点にあったGrand Hotelだったという説をとっています。

6. Waterloo Bridge, SE1

「オレンジの種五つ」

FSLの記載: In The Five Orange Pips, after receiving a threat from the Klu Klux Klan, John Openshaw consulted Holmes. Later, on his way to Waterloo Station, Openshaw was thrown from the Embankment, into the Thames near Waterloo Bridge.

延原訳登場シーン:「オープンショウという名と『ウォータールー橋の惨劇』という見出しが目についたばかりだが、ひとつ記事を読んでみよう」
 昨夜九時から十時までのあいだに、H署のクック巡査はウォータールー橋付近で服務中、救いを求める悲鳴と水音を耳にしたが、何しろ真の暗夜のうえあの嵐のなかとて、二、三通行人の協力もあったけれど救助はとうてい不可能なので、ただちに警報を発し水上署の助力を得て結局死体は発見した。ポケットから出た封筒によりホーシャム付近のジョン・オープンショウという青年紳士と判明したが、たぶんウォータールー駅発終列車に乗るつもりで急ぐうち、あまりの暗さに道にまよい、河蒸汽乗り場から墜落したものと推定される。

船の向こう側がWaterloo橋です。

こちらは橋のたもとからテムズ川を見た様子です。この辺に河蒸気乗り場があったのだと思います。

7. Victoria Embankment, WC2

「オレンジの種五つ」

FSLの記載: In The Five Orange Pips, John Openshaw was found drowned in the Thames. Holmes wonders how members of the Klu Klux Klan decoyed John Openshaw from Waterloo Bridge to the Embankment.

延原訳登場シーン:「よほど悪知恵にたけたやつらにちがいない。どうしてそんな場所へ誘きだしたのだろう?河岸はここから駅への路すじではないじゃないか。いくらゆうべのような晩でも、橋の上は人通りがあって目的にそわなかったからだが、よし、ワトスン君、どっちが最後の勝利をうるか、見ていてくれ! 僕は出かけるよ」

こちらがVictoria Embankmentの様子です。向かって右手が河になっています。バスの右に見えるのがWaterloo橋です。

 河とは反対側は公園になっています。


これまで紹介してきた「ホームズゆかりの地」については、ホームページ「The World of Holmes」(管理人:みっちょんさん)の、「地下鉄駅を中心にしたホームズゆかりの地案内」のコンテンツで、リストにしてくださっています。みっちょんさんありがとうございます。

 


現地探訪はこちらの本を基に行っています。(本文ではFSLと略しています。)

Finding Sherlock's London: Travel Guide to over 200 Sites in London

Finding Sherlock's London: Travel Guide to over 200 Sites in London

  • 作者: Thomas Bruce Wheeler
  • 出版社/メーカー: Iuniverse Inc
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: ペーパーバック
 
延原謙氏の訳はこちらからの引用です。

新潮文庫 シャーロック・ホームズ全集

新潮文庫 シャーロック・ホームズ全集

  • 出版社/メーカー: インターチャネル・ホロン
  • 発売日: 1998/02/06
  • メディア: ソフトウェア

 

その他に参考にしている本はこちら。

Sherlock Holmes in London: A Photographic Record of Conan Doyle's Stories

  • 作者: Charles Viney
  • 出版社/メーカー: Smithmark Pub
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: ハードカバー


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